役に立つ医学コーナー
がんの検診>レングス・バイアス(length bias)
検診では、進行のゆっくりしたがんがより多く発見されるために生ずる偏り。がんには進行の比較的ゆっくりしたもの(図2のA,C)と進行の早いものがある(B,D)ことが知られている。Aは仮に1回目の検診で見逃されても、2回目の検診で発見される。Bでは検診で見逃されると、次の検診を待たずに症状が出、外来で発見される。Dなどは検診と検診の間に急激に進行し、結局は外来で検診を受けることになる。このように検診では進行のゆっくりした比較的たちの良いがんを多く見つけていることになり、これは検診そのものの効果ではない。たとえば、A病院ではB病院よりもがんの治療成績がよいとしても、もともとたちの良いがんばかり集めて治療していれば当然治療成績は良くなり、必ずしもその病院のレベルが高いわけではない、といったことと同じである。

