神戸市垂水区 内科・小児科・消化器科 洪南クリニック

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がんの検診>がん検診はホントに有効?2

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がん検診の開発段階

がん検診が有効かどうかを判定する第一段階(開発段階)としては、あるがんに対するある検診方法(例えば、肺がんであれば胸部X線、喀痰細胞診、胸部CT検査など、あるいはその組み合わせ)を用いると、どういう結果が得られるかを調べる。その指標として用いられるのは次のようなものである。
(1)がんの発見率やがんの進行度
(2)発見がん患者の生存率
(3)がん検診の精度

すなわち、あるがん検診を行ってその結果がんが効率的に発見され、しかも早期の段階で見つかりその生存率もよい、また検診の精度も高い、つまり、見逃しが少ないということになれば、その検診方法は有望だということになる。そして、次の段階(試行段階)では、その検診方法でその対象とするがんの死亡を滅らせるかどうかを調べることになる。

ところで、従来、日本では子宮がん検診や胃がん検診は開発段階だけの結果をもとに、どんどん拡大され、1966年度に胃がん検診、1967年度には子宮がん検診が国の事業として市町村で広く実施されるに至った。これは胃がんや子宮がんは検診で早期の段階で多く発見され、しかもその生存率は、症状がでてから外来で発見される場合よりもずっとよいという根拠のためであった。事実、大阪府がん登録のデータ(1987~89年罹患分)によると、胃がん検診で発見された胃がん患者の5年生存率は76.0%で、外来発見の43.2%と比べ明らかな差がある。
しかし、がん検診が有効かどうかを判定するとき、生存率を指標にした場合、偏りが生ずることが知られている。つまり、検診の効果がないのに、あるように偏って見えることで、次のようなものがある。


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