役に立つ医学コーナー
がんの検診>リードタイム・バイアス(lead time bias)
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検診により早期に発見された期間(lead time)だけ、生存率の計算の始点が前にずれるために生ずる偏り。図1のようなモデルを考えてみる。40才でがんが発生し、50才で症状は出ないが検査で発見できる大きさになり、55才で症状が出現する程度の大きさになる。そして65才で死亡するものと仮定する。この人が仮に50才で検診を受けたとすると、50才から65才まで15年間生存した計算になる。もしこの人が検診を受けず、症状が出現したために55才の時に外来を受診し、がんと診断された場合、生存期間が10年になる。つまり、この場合、検診発見がんは検診による予後改善効果がまったくなくても、外来発見がんに比べ見かけ上5年間生存期間(lead time)が延びたように見える。